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以前なんどか、「入門書」はもう読まなくていいかな、なんて書いたが、この本もタイトルどおり「入門書」である。しかし、なんという「入門書」であることか。
2500年にわたる仏教の歴史。そして「二世紀近くも世界的に拡大する仏教学が、高くそびえる。その成果は多数の諸資料を解明して確定し、ただ一語にも、鋭利な知能と莫大なエネルギィが注がれてきた。」 その高くそびえ立つ仏教を、たかだか250ページにも満たない新書で網羅するというのだ。 「本書は、何をどのように仏教は説いたか、そして現に説くのか、を巡って展開する。そのさい、仏教学(なかでも文献学)に充分に配慮しつつ、とりわけ思想(哲学)を軸として記述し」ている。 ゴータマシッダルタに始まるインド仏教の歴史が述べられた後、仏教思想史がインド仏教を中心に解説される。 それは「苦」や「無常」「無我」「三法印」「中道」「四諦八正道」「法」「縁起」「ニルヴァーナ」「慈悲」等々の基本概念から、主要な「経」や「論書」の解説へ、そして時間論、認識論、仏教論理学へと展開される。 繰り返すが、たかだか250ページにも満たない新書なのだ。 そして、その記述の密度は、僕のような一般の読者にとっては恐ろしく濃い。圧倒的な情報量である。 三枝充悳という大碩学にしてはじめて可能な入門書なのだろう。 中村元、三枝充悳という仏教の大碩学は、ナーガルジュナをはじめとする仏教哲学の巨人の歴史に連なっているのだろう。 手元にずっと置いて、なんども繰り返し参照したい本ですね。
by morimoribook
| 2011-08-05 12:57
| 宗教
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